臨床検査振興協議会

前立腺の検査

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前立腺の検査

前立腺とは?

前立腺は男性だけにあり、栗くらいの大きさの分泌腺です。膀胱のすぐ下にあり尿道の一部を囲んでいます。精液の一部である前立腺液を分泌し、精子の保護や栄養を与えるなどの役割を果たしています。

前立腺がんとは?

前立腺がんは中高年の男性において注意すべき病気の一つです。
欧米に多い病気でしたが、わが国でも

高齢化(高齢者に多い)
動物性脂肪の取りすぎ

などの理由から増加しています。
初期の自覚症状は乏しく、なかなか発見されにくいのですが、病気が進行すると

排尿困難、頻尿、残尿感、腰痛

などの症状がみられます。

前立腺の検査

直腸診

指を肛門から入れて直腸の壁ごしに前立腺の大きさや形を調べます。

PSA検査(前立腺特異抗原検査)

PSAは前立腺で産出される蛋白で、血液中の濃度を測定します。おもに前立腺がんで上昇します。前立腺肥大症や前立腺炎などで上昇することもあります。

PSAが上昇したら・・・
PSAは前立腺で作られるため、前立腺がんで高値になりますが、ほかにも前立腺肥大症や前立腺炎などでも上昇することがあります。ですからPSAが高いからといって必ずしもがんではありません。ただし、何らかの病気が隠れている可能性があるので、早い時期に泌尿器科を受診することをお勧めします。

超音波、その他の画像検査

肛門に小さな探子を入れて超音波検査します。その他必要に応じてMRI、CTなどの画像検査も行います。

針生検

直腸から針を刺して前立腺の組織を少量とり、顕微鏡でがんがあるかどうか確認します。

前立腺がんはPSA検査の普及により検診で発見される率が高くなりました。
早期に発見できれば他のがんと比べて治りやすいので定期的な検査が大切です。

前立腺がんと前立腺肥大症の違い

前立腺がんと前立腺肥大症は症状が似ていますが、発生部位もメカニズムも予後も異なっています。

前立腺がん

前立腺の辺縁領域に発症しやすい悪性の腫瘍です。早期発見、早期治療が大切です。

前立腺肥大症

前立腺の内側で、尿道をとりまく中心領域に多く発症し尿道を圧迫します。良性病変で、頻尿や排尿障害はありますが、生命に関わることはありません。

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