超音波検査とは?
超音波(エコー)とは、人間の耳で聞くことのできない高い周波数の音のことをいいます。超音波は一定方向に直進し、何かにぶつかると反射する性質があります。超音波検査はこの特性を利用し体の内部を映像化して診断する検査です。エコー検査とも呼ばれています。
超音波は安全ですか?
検査に用いられる超音波は安全性が確認されており、胎児の成長の観察にも使用されています。レントゲン検査のような被爆の心配がないので繰り返し行うことができ、苦痛も伴いません。
何がわかりますか?
腹部検査
お腹が痛い場合や血液検査で異常が見つかった場合などに、お腹に小さな機械(超音波プローブ)をあて肝臓、胆のう、すい臓、腎臓、ひ臓、膀胱、前立腺、子宮などの大きさ(肥大や萎縮の有無)、炎症の有無、腫瘤・腫瘍の有無、形態異常・結石の有無などがわかります。時には消化管の異常が分かることがあります。
乳腺・甲状腺検査
乳腺・甲状腺に超音波プローブをあて、腫瘤の有無を調べます。
頸動脈検査
主に頸動脈を描出し、動脈硬化の程度を評価します。血管壁の厚さや心臓から脳へ向かう血流を計測するほか、プラーク(コレステロールの塊など)の有無や、血管の狭窄の程度を調べます。
下肢血管検査
足の付け根から足首付近の動脈と静脈について、血液の流れや血栓の有無を調べます。動脈硬化、静脈血栓、静脈瘤などがわかります。
心臓検査
心房・心室・弁膜の構造と動きを検査します。心室の動きに異常がないか、心臓の弁が正しく開閉しているかどうかを調べます。心筋梗塞、不整脈、弁閉鎖不全・狭窄症を確認することができます
胎児超音波検査
胎児の臓器(心臓、脳、口唇、消化管、腎臓、膀胱、手足)異常、胎児の向き、胎児発育を調べることができます。胎盤の位置を調べることも重要なことです。
検査前に注意することはありますか?
超音波は空気中を伝わりにくく、消化管(胃や腸)のガスや内容物が検査の妨げとなります。
- 食後は消化管の活動が活発となるため検査前7時間の絶飲食が必要となります。
- 膀胱、前立腺、子宮などの検査では膀胱内に尿をためていただくと観察しやすいため、排尿を我慢して頂きます。
- 服装は検査する部位を出しやすいものにすると、楽に検査を受けることができます。