呼吸と肺の働きは?
肺の主な働きは、吸った空気(吸気)から酸素を血液に取り込み、全身で産生され不要になった二酸化炭素を吐いた空気(呼気)へ排出することです。
肺に病気があると?
肺に病気があると次のような症状がでます。
- 軽い運動で息が切れる。
(同年代の人より歩くのが遅れるなど) - 風邪でもないのに咳・痰がよく出る。
- 唇やつめなどが青くなる。
肺機能検査とは?
- 肺機能検査は、息を最大限吸ったり吐いたりできる量(肺活量)や息の速さ(息の通りやすさ)を測定したり、肺に取り込まれる酸素の量を測定します。
- 肺機能の検査は痛みを伴うことはありませんが、検査を受けられる方にしっかりと息を吸ったり、吐いたり、止めたりする努力をしていただきます。
- 肺活量などは年齢・性別・体格によって異なるため、検査前には身長・体重の測定を行います。そこから検査の予測値を計算し、実際の測定値と比較します。
肺機能検査の目的とは?
- 肺の病気の診断と重症度および治療効果の判定
- 気管支喘息の診断
- 手術の際の麻酔方式の決定
- 体力測定
肺機能検査でわかる病気は?
- 気管支喘息など
アレルギーによって引き起こされる気管支のけいれんや炎症などのより空気の出し入れがしにくくなる病気。血液中IgEが高値となります。 - 間質性肺炎など
肺胞と血管の間(間質)が厚くなり酸素が通りづらくなって十分な酸素を血液中に取り込めなくなる病気。肺胞壁の線維化を示します(胸部レントゲンですりガラス陰影)。 - 肺気腫など
血液に酸素を受け渡す場所の肺胞が膨らみすぎたり、壊れたりして酸素の取り込みが旨く出来なくなる病気。喫煙が主な原因とされています。
間質性肺炎も肺気腫も進行して呼吸不全となれば、(在宅)酸素療法を行います。
検査前、検査中に注意することは?
- 検査前に喫煙をされると咳が多く出て、最大の値が出なくなる場合がありますので、検査前の喫煙はさけてください。
- 薬の効果を見る検査では、前の日(24時間前)から薬を止めていただくことがあります。予約の際の注意事項をよく確認してください。
- 歩行検査や肺機能検査では指で酸素濃度を測定することがありますので「マニュキュア」や「つけ爪」はしないでください※
※爪が汚れていると酸素濃度が正確に測定できないことがあります。 - 検査中は呼吸の邪魔になるネクタイ、コルセットなどは可能な限り外して頂きます。